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年頭のご挨拶 ニューノーマル時代に求められる学習スキル

2022.01.01

オービット会員保護者 各位 謹賀新年   初春の頃、皆さまにはますますご清祥のこととお慶び申し上げます。日頃より格別のご高配を賜り誠にありがとうございます。   2022年もまた、よりよい未来に向けて、スタッフ一同、日々研鑽し、それぞれのゴールの達成を目指してまいります。   皆様のますますのご健勝とご多幸を心よりお祈り申し上げます。

2022年元旦 オービットアカデミックセンター代表 後藤敏夫

ニューノーマル時代に求められる学習スキル

  2021年は2020年に続き、COVID-19に始まり、COVID-19に終わる年となりました。COVID-19のもたらした「ニューノーマル時代」は、様々な困難の渦中に、現実への反省や既存の枠組みの見直しを迫られることとなりました。一方で、物事の道理や本質を「探究」する材料にこと欠きませんでした。私たち教育に携わる者たちにとっても、次世代への重責を改めて深く受け止める機会となりました。   こうした時代の中で、Information & Communication Technology (ICT) を駆使した『リモート環境』は、日常生活の中で必要不可欠となり、仮想現実(VR: Virtual Reality)と、拡張現実(AR: Augmented Reality) もまた、多くの日本人にとって、娯楽の世界だけのものではなくなりました。これらは、抽象世界の中にある「概念」や「想像」を、実際の具体的なフォルムを持つものにかえていく延長線上の存在となりました。   そのため、この時代の波にのって、未来にむけて、子供たちが大きく羽ばたくためには、PISA(Programme for International Student Assessment)型の観点で言う、「未来のゴール達成にむけて、生涯持続する「探究のサイクル」*の思考力を涵養すること」が最優先課題となります。そして、それをサポートするために必要な学習スキルは、「未知」のものを想像し、或いは、創造し、表現=言語化、数式化、ビジュアル化していく「抽象思考」です。   この「抽象思考」については、筆者とオービットの2022年のテーマとしてこれから取り上げていく予定です。  

多様化の時代から社会的包摂の時代へ

  この数年来、国際社会で多様化が進む中、持てる者と持たざる者の格差が拡大し、様々な両極化が生まれる中で国家間の緊張も高まってきました。また、自国の国民や経済を優先する保護主義的傾向も強まってきていました。こうした最中に、COVID-19がパンデミックとして登場し、往来に制限がかかり、国境問題、民族問題が浮き彫りとなり、大国間の対立も複雑化していきました。また、先進国を中心に、人と人とのかかわり方が変化、リモート通信をデフォルトとする、ニューノーマル時代と呼ばれる新時代にいつの間にか飲み込まれてしまいました。 こうした変化の中で、国際的に注目されていた『社会的包摂-Social Inclusion』の課題もまた、難局に直面することになりました。   『社会的包摂』とは、多国籍社会の『多様化-Diversity』の中で、「全体を包み込むこと」、つまり、様々な言語、文化、教育などのバックグラウンドを持つ人々、また、社会的弱者と呼ばれる個人や集団が社会に参画する機会を持つこと、を意味します。『差別的排除』『分断』の対岸にある考え方です。ここでいう「社会」とは、地域社会から国際社会までを言い、その単位は様々です。同質的社会を長く標榜(ひょうぼう)してきた日本社会において、この『社会的包摂』は、国としても社会としても大きな課題となっています。  

子供たちの「知への探究」をサポートし続けます

  国際社会で活躍するために、同質でない社会の中でコミュニケーションできる力、異なるものを許容できるマインドセットが重要であることをオービットが長く説いてきましたが、今、まさにそれらが要求される時代となってきました。   子供たちが、将来、『ニューノーマル社会』『社会的包摂の時代』、また次に来る時代において、活躍するためには、『探究心』を持ちながら未知の事柄に挑戦していけるマインドと、学習スキルをはじめとするさまざまなスキルが必要となります。   2022年のオービットは、引き続きPISA(Programme for International Student Assessment)型の学習観点にフォーカスして、スタッフ一同、一層の研鑽を重ね、指導してまいります。ますますのお引き立てを賜りますようお願い申し上げます。