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PISA型学習とは

オービットの未来のリーダー育成をめざす『PISA』型の指導方針

 オービットでは、1996年のシンガポール開校時より、「言語技術 Language arts」*を採り入れ、『PISA』(Programme for International Student Assessment) の学力観にもある「事実と意見の選別」等、母語による言語学習を基本に置いた指導を『PISA2000』 以前からいち早く始めました。そして、2016年から本格的に「言語技術」に『PISA』型の『読解力』『数学的リテラシー』『科学的リテラシー』を加えて、応用した指導法を取り入れました。現在では、日本でもこの『PISA型学力観』は広く知られるようになりました。オービットではこの『PISA』の発展・拡張に合わせて、今もなお、柔軟な対応をして指導法を発展的に改良し続けています。

 特に、『グローバルコンピテンス』**については、シンガポールという多様な民族の構成からなる都市国家で学び、生活できることを最大のアドバンテージと考え、単なる「受験指導」にて試験対策に終始することなく、インタラクティブな授業形式の中で生徒たち一人ひとりが学びの中で興味を持ちながら、主体的に対応し「探究」するアプローチを積極的に取り入れています。

*『言語技術 Language arts』「学習院言語技術の会」にて1997年から体系的に構築され、広く実践されている言語習得技術
**『グローバルコンピテンス』 global competence, global competencyとも言う

『PISA』3つのリテラシーと「グローバルコンピテンス」

 『PISA』(Programme for International Student Assessment)は、義務教育修了段階の15歳を対象として、3年おきに実施する「読解力」「数学」「科学」の知識と実際の生活にどう対応できるかの能力を測る国際的なテストです。OECD(経済協力開発機構)が、各国の教育を比較する教育インディケータ事業(INES)の一環として2000年以来、90以上の国や地域にて、約30万人以上の生徒に実施されてきています。

 『PISA』の特長は、以下の3つのいずれの分野においても、問題解決型問題が多数出題され、将来の大学教育・ビジネスで必須とされるスキルや資質を問うものになっていることです。

 第一のリテラシー【読解力】は、書かれたテキストを論理的に理解、まとめ、これにコメントを発し、相手に理解させる能力です。
 第二のリテラシー【数学】は、様々な文脈の中で数学的な概念を理解し、これを解釈し、活用する能力です。
 第三のリテラシー【科学】は、現象を科学的に説明する能力、データと証拠を科学的に解釈する能力、科学的探究を評価して計画する能力です。近年、日本では「探究」という言葉で取り上げることが多くなりました。

 特に【科学】の分野では、2015年からシミュレーションを含む新傾向問題が数多く出題されました。 【数学】【科学】は、理系のみならず文系を含むすべての分野で必要な学力であるとの視点で『PISA』は作成されています。  

 最新の調査結果が出ている『PISA2018』では、3種類のリテラシーに加えて、4番目の新しい分野【グローバルコンピテンス】が追加導入されました。グローバルコンピテンスとは、急速にグローバル化する世界で、様々な異なった文化背景を持った人々と共に学び、働き、共生するための必要な能力のことです。

 加えて、『PISA2018』では「数学」の中に、「21世紀の読者たち ‘21st-Centry Readers’」と題して、21世紀のデジタル社会におけるスキルとして、知識の構築と検証に関するものが加えられました。デジタルテクノロジーにより、21世紀社会では、通常はより慎重に選び検証された活字文化の情報に代わり、あらゆる種類の情報の普及が可能となりました。ここで重要なのは、読者が「事実」と「意見」を選別できるスキル、うそのニュースや偏った情報、フィッシングメールなどの悪意あるコンテンツを検出するための戦略を学ぶ必要が求められています。そのため、ここではそうした能力や潜在能力についての考査がされました。続く『PISA 2022』*では数学に焦点を当て、創造的思考の追加テストが行われる予定です。

 こうして『PISA』が年々発展し、その時代の要請に合わせて、拡大、進化する中で、『PISA』で考査される「リテラシー(能力)」が世界中で注目され、その能力が未来を担うリーダーたちに不可欠のものとなってきています。

*『PISA2022』Covid-19のため、2021年から2022年に順延されました。
参考資料:https://www.oecd.org/pisa/

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