最新情報

Home 最新情報 【後藤敏夫のグローバル教育ニュース】Society5.0に対応する学部 中央大学情報系学部

【後藤敏夫のグローバル教育ニュース】Society5.0に対応する学部 中央大学情報系学部

2020.09.14

中央大学情報系学部 (Chuo University Faculty of Global Informatics) 中央大学は2019年、新しい社会「Society5.0」(※)に対応する人材を育成する国際情報学部を開講しました。(市谷田町キャンパス 通称名:中央大学ミドルブリッジ)https://www.chuo-u.ac.jp/admission/global_f/itl/ 情報と法学を中軸とした新学部として大きな話題を呼んでいます。

1.国際情報学部の3つの学び

Society 5.0の情報の枠組み(=情報基盤)、基本的なルール(=情報の法学)を体系的に学び、常に想定外の課題に対応できる国際教養(=リベラルアーツ)を身に着ける学部です。 (1)情報の仕組みを扱う「情報基盤教育」科目 ICTに関する知識や技術等の「情報の仕組み」を扱う「情報基盤」を深く学ぶ科目群 ・国際情報概論          ・国際情報史           ・基礎情報学 ・情報理論            ・プログラミングのための数学   ・データサイエンス基礎 ・プログラミング基礎       ・情報セキュリテイ論       ・情報ネットワーク論 ・コンピュータアーキテクチュア  ・情報産業における人的資源管理論 ・データマイニングとAI 等 (2)情報に関する法律・ルール=「情報の法学」関連科目 情報に関する法律や政策等の「情報の法学」を扱う「情報法関連科目」 ⇒「法科の中央大学」の伝統を生かした、実践的な専門科目群 ・法学概論            ・国際規約と国際標準化団体    ・ITビジネスと公共政策 ・行政法(情報法)        ・法情報学            ・情報政策概論論 ・情報と国際安全保障       ・国際契約の起草学        ・民事法(総則と情報契約法) ・情報通信法           ・著作権実務           ・情報法 ・AI・ロボット法         ・情報プライバシー権法      ・情報判例研究 ・情報政策事例研究   等 <関連科目:情報発展/情報実践> さらに専門的で、実践的な知識・知見を学ぶ科目群 ・イノベーションと技術            ・プロダクトマネジメント    ・システムコンサルティング技法 ・インターフェイスデザインとユーザー体験   ・デザインブランディング    ・情報心理学 ・システム監査論               ・ICTケーススタディ      ・ネットビジネスとマネタイズ ・特殊講義(アジアとメディア)        ・特殊講義(ブロックチェーン) ・特殊講義(ゲームプランニング) ・特殊講義(言語とメディア)         ・特殊講義(クラウドコンピューティング)等 (3)グローバル・教養科目群 普遍的な価値観・異文化の背景を持つ他者の独自性の理解、グローバルな情報社会で活躍するために必須な英語運用能力、現代社会の理解に不可欠な幅広く深い教養とスキルを学びます。 ・情報英語Ⅰ・Ⅱ          ・哲学        ・比較思想論 ・比較宗教学            ・国際文化論     ・国際関係論 ・異文化コミュニケーション論    ・ダイバーシティ論  ・インターネット文化とサブカルチャー ・応用倫理学            ・生命科学      ・物質科学 ・環境科学             ・政治入門      ・経済入門 <ICT留学・国際インターンシップ> ・ICT留学 IT関連に力を注ぐ海外の大学・企業等で、2~4週間実体験を積み、ICT事情を学びます。 ・国際ICTインターンシップ シリコンバレーに拠点を置くICT企業や大学を訪問します。(2週間)

2.卒業後活躍が想定される企業、業種

国際情報学部の卒業生は将来、様々な企業・業種で活躍を期待されています。 <業種> ・国家公務員 ・国際機関(国際規範、国際規範を決定するような機関) ・インターネット広告を開発する企業 ・配信メディア・ゲーム等のコンテンツの企画・配信を行う企業 ・データ通信・サービス・プロバイダ企業 ・各種Eビジネス ・企業の総合研究所、コンサルティング企業 等 ⇒ICTを利用したシステム構築の中核スタッフとして サービス・コンテンツ開発マネージャーとして 各種Eビジネスのコンサルタントとして データサイエンティストとして   ※Society5.0……総務省が発表した来たるべき新しい社会のこと。 「サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会」を「Society5.0」と定義し、その実現を目指しています。 <進展する5つの社会> 狩猟社会=Society 1.0(~約3万5千年前) ↓ 農耕社会=Society 2.0(約1万5千年前) ↓ 工業社会=Society 3.0(約250年前) ↓ 情報社会=インターネット社会(現在)=Society 4.0(約25年前~) ↓ 超スマート社会=Society5.0(今後~) ① IoTを介して「全てのヒト」と「モノ=デバイス」がつながり、新しい価値が生まれる社会 ②AIにより、必要な情報が必要な時に必要なヒトに提供される社会 ③イノベーションにより、様々なニーズに対応される社会 ④ロボットや自動走行車なのテクノロジーで、ヒトの可能性が拡大する社会 経済産業省では、Society 5.0へ社会が進化するためのキーワードとして、IoT、ビッグデータ、人工知能(AI)、ロボットの4つをあげています。ICT技術の進展は、私たちの暮らしを豊かにする一方、時に思いもよらない課題も突き付けてきます。  

(続く)

(本記事は、オービットアカデミックセンター会報誌 プラネットニュース 2020年9月号(2020年8月20日発行)に掲載された内容です。)