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【後藤敏夫のグローバル教育ニュース】 日本の理数教育は大丈夫なのか? その2

2016.01.14

【学習の意識が低く、理科・数学好きが少ない】

TIMSS2011による小中学生の意識調査の結果が大きな問題になりました。 ・「勉強(科目)が好きだ」と回答した小学生、中学生の割合は、小学校算数、中学数学、小学校理科、中学校理科いずれも国際平均より低い。特に中学校で数学、理科が嫌いになっている比率が高いという結果が出ました。 ・「希望する仕事につくために数学、理科で良い成績を取る必要がある」と回答した中学生の割合は、国際平均よりもかなり低い。 ・「数学、理科を使うことが含まれる職業につきたい」今回加わった新しい質問に対する結果は更に衝撃的です。数学、理科双方とも国際平均を大きく下回っています。 クリップボード01

数学・理科に新しい科目【理数探求】が加わる

こうした結果を踏まえ、本年度末までに詳細が発表される新学習指導要領のうち、高等学校の数学・理科の中に新たな選択科目として【理数探求】という科目が加わります。明らかに理数科目が得意な生徒を対象にした理科・数学の統合特別科目です。新学習指導要領素案には「数理横断的なテーマに徹底的に向き合い考え抜く力を育成する」との目的が明記されています。文部科学省が指定し、先進的な理数教育を行う「スーパー・サイエンス・ハイスクール(SSH)」での授業内容をモデルになる予定です。新指導要領下では、理工系上位大学を志望する生徒にとって必須の科目になりそうです。

(続く)

(本記事は、オービットアカデミックセンター会報誌 プラネットニュース 2016年1月号(2015年12月20日発行)に掲載された内容です。)