イギリスで理学療法士としてスタート 小野萌さん
2022.06.20
イギリスで理学療法士としてスタート 小野萌さん
小野 萌(おのもえ)さん
オービットの在籍期間 小学4年生~高校3年生
小1~中2夏 Chatsworth International School
中2夏~高3 St Joseph's Institution International School
St.Georges University of London(Physiotherapy)に進学、卒業
現在、イギリスで理学療法士として就職
小1~中2夏 Chatsworth International School
中2夏~高3 St Joseph's Institution International School
St.Georges University of London(Physiotherapy)に進学、卒業
現在、イギリスで理学療法士として就職
偶然の出会い
他の塾を勝手にやめて来た私に呆れていた母が、偶然、オーチャードのモスバーガーで小学生数名を連れた男性の話し声を聞いたのがオービットに通い始めたきっかけです。快活で優しそうなその男性がオービットという塾の講師(浜田先生)だとわかり、ぜひ通わせたいとすぐに説明を聞きに行ったそうです。日本語力の保持には何年生から塾に通えばいいですかという質問に、今が一番大事ですと説明を受けた母はすぐ私をオービットに入れました。オービット生としての長い年月は、もちろん言語や数学の能力向上の大きな助けになりました。けれども、一番感謝しているのは、アイデンティティの形成と生きていく上での軸となる価値観の育成ができたことです。
日本人としてのアイデンティティ
私がシンガポールに来たのは4歳になったばかりの時で、幼稚園からずっとインターナショナル校に通いました。ですから、私はいわゆるTCK (Third Culture Kid)にあたります。母語も充分でなく、母国に住んだこともなく、母国の文化に触れる機会もほとんどないため、アイデンティティの形成は簡単ではありませんでした。しかし、オービットでは各科目を日本語で学ぶことができ、さらに、様々なバックグラウンドを持つ他の生徒と日本語で交流する機会に恵まれました。教室の内外で、先生や他の生徒と日本の社会や歴史について話し合った経験は、日本人としての誇りやアイデンティティの形成に大いに役に立ったと思います。現在は100%英語環境のイギリスで働いていますが、オービット生としての年月で培われたアイデンティティが、今、私の中の心強い軸となっていると感じています。
知らないのは恥ずかしいことじゃない
オービットでは間違いは歓迎され、どんな単純なことでもどんどん質問するように言われました。何かを知らないことで叱られたことは一度もありませんし、わかるまで手を替え品を替え根気強く説明してもらえました。また、間違いは自分で再検討し、なぜ間違えたかをはっきりさせるよう指導されました。おかげで、間違いや知らないことは恥ずかしいことではなく伸び代なんだと考えられるようになりました。これは、学生時代だけでなく、社会人となった今も私の価値観のひとつになっています。コロナ禍の中で大学を卒業しイギリスで理学療法士としての第一歩を踏み出した私は、不透明な状況の中、度重なる政策変更への柔軟な対応を求められました。わからないことはわからないとはっきり言えること、その上で自分でじっくり考え行動に移す習慣を身に付けたことが、社会人として大切な自律性の獲得につながっています。