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世の中に新しい価値を生み出すことに挑戦 鎌田洸輝さん

2022.09.20

世の中に新しい価値を生み出すことに挑戦 鎌田洸輝さん

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鎌田 洸輝(かまたこうき)さん
香港日本人学校中学部2年から3年の途中までオービット香港校に在籍。
SAS(シンガポールアメリカンスクール)G9からG12までオービットシンガポール校に在籍。
東京理科大学理工学部建築学科卒業。
大学在籍中にスタートアップの創業に携わり、大学卒業後に入社。2014年に独立し起業。
2021年から金融系ベンチャー企業に在籍しながら、自身の会社で教育系事業を行う。
 

オービットがあったから今の自分がある

私はインターに通っていたので受講していたクラス数が他の人に比べ少なかったというのもあると思いますが、オービット時代を振り返ってみるとあまり勉強した記憶がありません。授業には欠かさず出席していたし、宿題もそれなりにちゃんとやっていたと思うのですが、あまり印象に残っていません。それよりも授業前や授業終わりに先生方と話していたことや、勉強と全く関係ない話で議論したことなどの方がオービットでの印象としては強いです。
オービットには用がなくても先生方と話したいがために毎日のように通っていましたし、友人との待ち合わせ場所にもしていました。大人になった今思えばとても迷惑な生徒だったと思います。ですが、そんな私を先生方はいつも暖かく迎えてくださいました。中高生の多感な時期の私と真正面から向き合っていただき、時には親身に相談に乗り、時には厳しく叱ってくださったオービットの先生方によって、今の自分の大部分は形成されたと思っています。

「勉強」ではなく「学ぶ」楽しさを知る

私は高校に入るまではずっと数学に対して苦手意識がありました。暗記偏重型だった私にとって、歴史や地理みたいに暗記したら点が取れる科目ではない数学は大嫌いでした。ですが、ある授業の中で先生が「球体の体積を微分すると球体の表面積になる」という説明を楽しそうにしてくださり、「なっ、数学って美しいだろ?」と仰っていたのを機に、数学の見方が大きく変わりました。数学が大嫌いだった私でも、確かにこの公式は美しいと思うことができたからです。
そして多分この時から「『勉強』ではなく『学ぶ』でいいんだ」と考え方を切り替えられたのではないかと思います。「勉強」と「学ぶ」は似ていますが、微妙に異なります。勉強は「無理にでも努力して励むこと」と辞書にもあるように、私は今まで嫌々机に向かって数学の問題を解いて勉強してきました。しかし、学ぶのはもっと自由で自発的です。ただ公式を覚えて問題を解くだけでなく、「そもそもなぜこの公式が生まれたのか?」「他にどういうときに使えるのか?」などを自ら自発的に学ぶことで数学を楽しめるようになりました。

「自分で考える力」と「答えのない問い」

このようにオービットに通う中で私はただ勉強するだけでなく、自分で考え学ぶことの大切さを学びました。「なぜこのような答えになるのか?」「なぜ自分はそう考えたのか?」を常に先生方が私に問うてくれたことも大きな要因です。その結果「自分で考える力」が自然と身につきました。そして、それが大人になった今では人生で最も大事なスキルだと実感しています。
今の時代、インターネットで検索すれば、大抵の問いは自分で考えずとも正しい答えが見つけられます。靴紐の結び方などの簡単な問いから、フェルマーの最終定理のような難解な問いまで、検索すればすぐに答えが出てきます。学校や塾で勉強することの殆どもそうです。問題に対して必ず回答が用意されています。
ですが、大人になってみると世の中には先程の「答えのある問い」だけでなく「答えのない問い」があることに気づきます。「どのような仕事がしたいのか?」「自分にとっての幸せとは?」「世界は今何を必要としているのか?」など、正しい答えがない問いに直面します。そのような問いに立ち向かうには「自分で考える力」が必要不可欠です。
私は起業してからのこの8年間、毎日答えのない問いと向き合い、世の中に新しい価値を生み出すことに挑戦しています。正直答えのある問いとだけ向き合っていければどれだけ楽か、と思うこともあります。ですが、答えがない問いだからこそ挑む意味があり、世の中に新しい価値を創造できるのだと私は信じています。
オービットに通っている皆さん、そしてこれから通われる皆さん。勉強も大事ですが、ぜひオービットで自分で考える力も身に着け、学び、答えのない問いに将来一緒に挑戦していきましょう。

満仲孝則先生より

オービット在籍当時から、隙あらば先生たちに議論を吹っかけていましたね。まさに「答えのない問い」に自ら飛び込んでいったその「芽」が、オービットで養われていたのでしょう。 卒業後も時折オービットに顔を出してくれて、生徒たちに講演をしてくれたこともありました。洸輝くんの話に引き込まれて目を輝かせていた後輩たちの姿が印象的でした。人のためになることを厭わず率先して一肌脱いでくれる、頼れるOBです。さて、今度はどんな土産話を聞かせてくれるのでしょうか?みんなで楽しみにしています。
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