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【後藤敏夫のグローバル教育ニュース】 有望なG型大学は大規模総合大学だけではない

2015.03.15

「G型(グローバル型)人材として活躍するために、とにかく偏差値の高い大学・大規模ブランド大学に入れれば何とかなる」という護送船団のような考え方が通用しなくなってきました。

近年、福島県立会津大学という地方の小さな公立大学に注目が集まっています。ICT(Information and Communication Technology)理工系の専門大学として、専門性、国際性、ベンチャーマインドを持った学生の育成を目的に建学されました。地方の公立大学の発展モデルとなった国際教養大(AIU…秋田県秋田市)の理工系版と言ってもいいでしょう。

会津大は1993年創設の新興大学ですが、優秀な若手教授陣を集め、極めて実践的かつ密度の高い教育が行われています。日進月歩の技術革新と競争の激しいICTという新しい分野に絞った大学だけに、授業・キャンパスの2言語化、外国籍の教授の積極的雇用、先進的なコンピュータ環境、留学生と日本人が混住する学生寮の整備、外部のコンテスト入賞の学内評価備等、グローバル時代に対応した各種施策が迅速に行われています。

就職率もほぼ100%。創立以来、同大から出たベンチャービジネスは23社にのぼります。コンピュータ理工学部1学部のみ(定員240名/学年)の歴史の浅い新興小規模大学としてはかなりの実績です。

昨年10月に発表されたSGU(スーパーグローバル大学)のプロジェクトではグローバル牽引型大学として採択されました。グローバル化項目に関して、2023年まで具体的な変革目標を掲げています。

① 英語だけで卒業できる「グローバルプログラム」を実施、英語の授業比率を学部で50%、大学院修士で95%まで上げる。
② 既に43%在籍する外国籍教員比率を50%まで引き上げる。
③ キャンパスの多文化化、2言語化を更に推進する。
④ 優秀な学生を「オーナーズプログラム」(学部・修士の課程を5年+海外研修・コンテスト参加)に参加させ、
海外で創業する力のある学生を育てる。
⑤ USAのシリコンバレーなどに拠点を設け、現地企業や研究所へのインターンシップを積極的に導入する。
⑥ ベンチャー企業経営者を授業に導入、ベンチャー創業教育を強化する。
⑦ 今後IB(国際バカロレア)履修生に対するアドミッション入試を検討する。

英語学習を中心とした、中途半端で専門性のはっきりしない国際教養系よりは、(1)グローバルな世界で必要な専門知識と応用力(理系学部、ビジネス、国際政治系等)、(2)世界共通語=英語の運用力、(3)独立心と国際的なネットワーク力を養成できる環境とプログラムを持った会津大のような大学が伸びていくと思われます。

※G型人材:人材像が2極化していく中で、高度な専門性と各種グローバルスキルを身につけ世界のどこでもやっていける人材のこと。

(続く)

(本記事は、オービットアカデミックセンター会報誌 プラネットニュース 2015年3月号(2015年2月20日発行)に掲載された内容です。)

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