最新情報

HOME > 最新情報 >  > 【後藤敏夫のグローバル教育ニュース】 世界の大学教育の大きな変化 -1

【後藤敏夫のグローバル教育ニュース】 世界の大学教育の大きな変化 -1

2014.07.15

日本の大学や文部科学省が乱暴と言えるくらい変革を急いでいる理由は、世界の大学教育が既に大きくグローバル化に向けて大きく舵を切り、日本だけが大きく遅れをとっているからに他なりません。現実に起こっている変化と変革の方向は次の5点です。

留学生の急増と世界的な「英語による大学教育」の拡大

(1)アジアを中心とした経済成長著しい地域からの留学生が急増している

1990年に約130万人だった留学生が2011年時点で約430万人に急増しています。(2014年時点で約460万人と推定されています)。かれらのうち多くが、レベルの高い専門教育を英語で受け、いわゆるグローバル人材予備軍となります。今後も留学生の数はますます増そうです(東南アジアではインドネシア、ベトナム、フィリピン、ミャンマー等の国からの留学生が増えています)。

しかし2005年をピークに日本人留学生数は減少しています。数だけでなく、世界全体の留学生に対する日本人比率の低下に歯止めがかかりません(安倍政権の留学振興政策でようやく留学生数は増えそうですが)。日本の大学のグローバル化がなかなか進まないと、グローバルな活動をする企業から見た人材養成、供給源としての日本の大学の評価がどんどん下がりそうです。

マーケットが拡大する海外に活動の軸足を移す日系企業は、英語公用語化を進め、幹部候補社員の多国籍採用に踏み切る企業が増えています。彼らが日本の大学卒の学生の手ごわいライバルになるわけです。プラネット2014-7月号図

(2)英語圏以外の地域で英語での授業を行う大学・学部が増えていること

ここ20年間に世界中で英語が共通語(リンガフランカ)として完全に認知されました。英語を第一言語にする人口はわずか4億人強。しかし第二言語にする人口は約14億人、今後も増加の一途だといわれています。

ドイツ系、フランス系の企業でもマネージャー以上の社内共通語はほぼ英語です(EUの形成で企業の活動に国境が無くなったことが、この傾向を更に推し進めました)。アジア、ヨーロッパ、アフリカ、中南米の各地域では専門分野にかかわらず「英語を問題なく運用できること」が大学卒の基本的条件になってきました。

こうした背景の中で大学側としても、所在国の民族語(日本語は民族語です!)ではなく英語で講座を開講すれば、①世界中から優秀な教員を採用しやすい、②世界中から優秀な学生を募集しやすい、という大きなメリットがあるからです。

   (続く)

(本記事は、オービットアカデミックセンター会報誌 プラネットニュース 2014年7月号(2014年6月20日発行)に掲載された内容です。)

ページトップへ