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【後藤敏夫のグローバル教育ニュース】 京都大学、総長を「国際公募」へ

2014.04.15

京都大学の総長(学長)を決める学内組織「総長選考会議」は、本年9月に任期を終了する松本紘(ひろし)総長の後任を国内外から公募する方針であるということが明らかになり、大学関係者の間で大きな話題になっています。

京大は皆さんご存知のように、東の東大とともに日本のトップ大学のひとつとして、日本のアカデミズムを支えてきました。その歴史から言って東大が中央官僚養成のカラーが強いのに対し、京大は中央政府とは距離を置き、アカデミズムの独立と知性派産業人育成をその立ち位置として存在感を保ってきました(美濃部達吉の天皇機関説事件は有名ですね)。

京大は1919年(大正8年)以来、学内投票を通じて学内関係者を選出し、以降「学内民主主義の象徴」とされ100年近い伝統を守ってきました。

2008年、松本現総長の下で、教養課程授業の30~50%英語化、外国人教員大幅採用等の大学の国際化とともに、総長選出方法の抜本的見直しが本格化しました。これは海外を含む外部から学長を招聘し、内部事情や従来の慣行に捉われず大学改革を断行する体制を作ることを意図していると思われます。グローバル化の急展開の流れのなかで、各国の大学間の競争が激化。大学の国際競合力の強化方針と教職員の意向との合意形成をするのをじっくり待っていられない状況になってきたからです。はたして京大は海外からグローバルな学内改革を推進する総長を選ぶのでしょうか?

東北大も学内投票をすでに廃止を決定、学内民主主義の美名のもとに改革が進まない事態を容認しない方向に舵を切っています。

大学の国際競争の激化と世界ランキング

世界に目を向けてみれば、近年、日本の大学の評価が低落し、深刻な事態が起こっています。世界的に評価の高いQSランキングの推移を見れば一目瞭然です。2008年から2013年の間を見ても、シンガポール、韓国等の大学の順位が上がり、日本は低落傾向です。

日本の大学の評価が相対的に低くなっているのは、①対象が主に日本人のみで、卒業後国際的な人的ネットワークが望めないこと、②国際共通語である英語による専門課程の授業がほとんどないこと、③海外からの優秀な教員が少ないことの3点です。これでは世界の先端を行くグローバル人材の輩出は難しいでしょう。

(続く)

(本記事は、オービットアカデミックセンター会報誌 プラネットニュース 2014年4月号(2014年3月20日発行)に掲載された内容です。)

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