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【後藤敏夫のグローバル教育ニュース】 ついに始まる6・3・3学制の再編成

2014.03.15

ついに始まる6・3・3学制の再編成

戦後約70年近く続いた6・3・3学制(小学6年、中学3年、高校3年)という学校制度が制度疲労を起こし、かなり重症だといわれています。
現行の学制の弊害をまとめると以下の4点に集約されます。

①中学入学、高校入学、大学入学の各節目で入試準備の負担が大きすぎ、継続的な教育が阻害され、教育効率が極めて悪い。

②高校時代に将来を見据え、自分の志望や適職を考える余裕がないこと。

③これからの社会や大学教育で必要な、解答が一つとは限らないリサーチのスキルが養成されにくい(PISA型学習スキルが養成されにくい)。

④少なくとも10歳前後には開始し、読む・聞く・書く・話す4技能のバランスの良い継続教育が必須である英語教育にとって、現状の加熱した中学入試制度は大きな阻害要因となっている。

昨年来、自民党政権のもとで学制が本格的に再編されようとしています。2月18日自民党の教育再生実行本部が小学校から高校までの学制「6・3・3制」の弾力的運用と再編成について、下記のポイントを盛り込んだ提言案をまとめました。

①従来の6・3・3学制に捉われず、連続教育が行える小中高一貫校を新たに設けるなどして、地域ごとのそれぞれの事情に合わせて 弾力的に運用できるようにする。

②「4・4・4制」「5・4・3制」なども認めること。

 学制に関してかなり弾力的運用を認めながら、今後「6・3・3」を「4・4・4」あるいは「5・4・3制との複線型学制に転換することを目標にしていると思われます。
柔軟な対応をしている文部科学省の下、小学校、中学校、高等学校を持っているいくつかの私立学校がすでに「4・4・4制」を先行実施。生徒の発達年齢に合わせた教育が成果を上げているようです。

東京都が小中高一貫校を2017年に開校?

自民党教育再生実行本部の提言に先駆けて、東京都は都立小中高一貫校構想を打ち出し、2017年開校という具体的ロードマップを発表。具体的検討準備に入っています。概要は以下の通りです。

①小1~高3まで12ヶ年の系統的・継続的な教務課程を4年毎のまとまりで編成する。
<基礎期 小1~小4>, <拡充期 小5~中2>, <発展期 中3~高3>

②指導の特徴

○理数系科目重視…センター試験得点対策ではなくリサーチスキルを養成する。
(仮説を立てる⇒実験⇒検証⇒レポート作成⇒発信)
○英語も含めたリテラシー重視。意見交換、発信重視。
○基礎演習と学年に捉われない発展的学習の組み合わせ。
○発展期には海外大学進学も視野にいれた教科・進路指導

ただし、舛添新東京都知事の就任で、これらの構想は撤回される可能性も出てきています。今後も教育行政の動向から目が離せません。いずれにしても、単なるテスト対策ではない本質的な学力を身につけて、「急激な変化」に対応できるよう準備をしておくことが大切でしょう。

(続く)

(本記事は、オービットアカデミックセンター会報誌 プラネットニュース 2014年3月号(2014年2月20日発行)に掲載された内容です。)

 

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