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【後藤敏夫のグローバル教育ニュース】 ランキング競争で苦戦する日本の大学①

2016.08.15

東大7位、京大11位に転落!

先日、「The Times Higher Educationアジア大学ランキング2016」が発表されました。昨年まで3年連続でアジアトップを保持していた日本のフラッグシップ東京大学が7位と、大きくダウンしました。それに続く京都大学、東北大学、東京工業大学、大阪大学、名古屋大学も軒並みダウン。私立大学の両雄、慶應義塾大学、早稲田大学は100位以下に転落という結果が発表されました。The Times Higher Educationのランキングは、従来、東京大学をはじめ、日本の大学を比較的高く評価してきただけに、かなり衝撃的な結果です(もう一つの有力なランキング QS大学ランキングアジア2016では、東京大学は13位)。

うりゃとりゃ

国際ランキングをめぐる大学の熾烈な国際競争

今回、シンガポールのシンガポール国立大学(NUS)、ナンヤン工科大学(NTU)が1位、2位に輝きました。中国の北京大学(PKU)、清華大学(THU)、香港の香港大学(HKU)、香港科技大学(HKUST)、韓国の浦項工科大学(POSTECH)、ソウル大学(SNU)、韓国科学技術院(KAIST)等がこの2大学を追います。東京大学、京都大学をはじめとする日本の大学が再びトップレベルの座を取り戻すことはできるのでしょうか?

アジア地域のトップレベル大学にとって、グローバルな大学ランキングがこれまで以上に重要な評価のポイントになりました。評価とランキングが上がれば、海外から優秀な教授陣・研究者や留学生を集めやすくなります。また、グローバル企業から基礎研究・先端研究を行うための莫大な研究費も集めやすくなります。今後のグローバル型大学の鍵になる、ダブルディグリ—や交換留学制度を行う、大学間提携も締結しやすくなります。

逆にランキングが下がれば、様々な評価が下がり、負のスパイラルに入ってしまいます。優秀な人材を集めたり、グローバル企業からの研究費の調達をしたりするなどの世界のトップレベルの大学との提携も難しくなってきます。

国家戦略として拠点大学に集中的資金投下をするシンガポール、中国、香港、韓国

ランキングが大きくアップしているシンガポールや中国、韓国では国家戦略として、潤沢な資金を戦略拠点大学に投下し、国際共同研究、戦略的研究の推進や、海外から優秀な教授・研究者を招聘することで大学のグローバル化を強力に支援しています。旧イギリス植民地である香港は、英語による大学教育とグローバル展開を継承し、確実にポジションを確保しています。それに対して我が国も、2014年にスーパーグローバル大学創成支援プロジェクトを立ち上げ、採択大学に支援予算を投下し、大学のグローバル化を支援していますが、採択大学を平均的に支援しているため、成果が出るまで時間がかかりそうです。

(続く)

(本記事は、オービットアカデミックセンター会報誌 プラネットニュース 2016年8月号(2016年7月20日発行)に掲載された内容です。)

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