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【後藤敏夫のグローバル教育ニュース】 人工知能の衝撃(2)

2016.06.15

職業(労働)がここまでAIに取って代わられる?

人工知能(AI)は、この10年間で飛躍的に進歩し、今後も更に発展すると考えられています。「一定の範囲のデータをプログラム処理するコンピュータ」という従来の概念をはるかに超え、「自ら判断し、学習し、人間と自然言語でコミュニケーションできる人工知能…AGI(Artificial General Intelligence)」が誕生するのもさして遠い日ではないようです。

機械学習の能力が著しく向上し、IOTと呼ばれるあらゆる機器がインターネットで接続され、様々なデータが大量に飛び交うようになると、AIに入力されるデータが指数関数的に増大。荒っぽく言えば「急激に賢くなる」ことになります。AIは人間の利便性や人間の健康を大きく向上させることは間違いありません。クルマの自動運転システム(文字通りの自動車)、人間の医者には困難な手術、AIを使った各種科学研究の精緻化・効率化、環境や気候変化に自動対応する農場などなど。

人工知能、ロボットにとって代わられ易い職業、代わられにくい職業

しかし、プラス面だけでなく、マイナス面も大きく表面化してきます。オックスフォード大学のマイケル・オズボーンとカール・フレイが2013年9月に発表した論文「雇用の未来:私たちの仕事はどこまでコンピュータに取って代わられるか?(The Future of Employment: How Susceptible are Jobs to Computerisation ? ) 」が大きな話題になっています。
アメリカの労働省が提供する「O*NET」と呼ばれる雇用データベースに登録されている702種類の職種が今後10年から20年の間に、どの程度の可能性でAIやロボットに取って代わられるかを推定しました。(機械学習の専門家グループが70業種の将来を推定、採点。それを参考に残りの602種類の職種を統計手法を使いAIが解析しました。)

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この結果は極めて興味深いですが、人間に取って厳しい未来が見えてきます。多くの職種がAIやコンピュータによって代わっても、最後まで残りそうな職種は以下のようなものになるでしょう。

1.企業家のような創造的な仕事
2.マネージメント、マーケティングのような高度なコミュニケーション能力の必要な仕事
3.小説家、映画のプロデユーサーのように芸術的センスが必須な仕事

従来の「庭師」「理髪業」「介護ヘルパー」「料理人」のような経験やセンスがものを言う「非定型」な労働でさえAIやロボットに取って代わる可能性が大きくなってきました。「人間とは何か?」を真剣に問わなければならない時代がやってきます。

(続く)

(本記事は、オービットアカデミックセンター会報誌 プラネットニュース 2016年6月号(2016年5月20日発行)に掲載された内容です。)

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